早いもので、「高齢協ニュース」もこれが今年の最終号だそうです。振り返って見ますと、今年は3月11日に発生した、東日本大震災とそれに伴う大津波、さらには福島原発の事故と続き、それらは復興に向かいつつあるとはいえ、現在もある意味では継続中です。
これから、仮設住宅などで寒い冬を迎えられる被災者の皆様方にはあらためてお見舞い申し上げます。
いうまでも無いことですが、これだけの大災害になりますと、単なる自然災害の領域にとどまらず、社会・経済はもちろんのこと国際政治の領域にまで影響が及びます。もちろん、まずは被災地の復興を急がねばなりません。しかし、その大きな前提として考える必要があるのは、自然災害そのものと、それに対する社会や経済などの仕組みのあり方を区別して検討するということではないでしょうか。前者の領域でも、たとえば地震の予知などの科学・研究は近年大いに進歩しているといわれています。ただし、それと社会や経済の制度が有効に結びついてはじめて、自然災害の被害を削減することが可能になります。
災害からの単なる「復旧」ではなく、今回の経験を将来に活かすための広義の社会・経済のあり方や仕組みを同時に考え、その実現を目指すことが必要だと思います。今回の災害に対して、全国各地から多くのボランテイアの人々が被災地の後片付けの応援や、あるいは新鮮な野菜や水などを届けるため、現地に向かいました。この自発的「共助」ないし「協同」にその原点がある、と思います。
もうひとつふれたいのは、原発の問題です。これこそ、単純に天災(自然災害)としてはすませない、ということは現状がよく示していると思います。つまり、人間が作り出したものでありながら、それがいったん暴れだすと人間の手に負えなくなる、という存在です。エネルギー政策が議論の対象にあがっていますが、まずは「脱原発」の方向に舵を切るべきときではないでしょうか。