戦後70周年、日中関係の未来を開く中国公演
反省と不戦の良心を歌う
「悪魔の飽食」合唱団

旧日本軍が細菌・生物兵器を研究・開発するため、中国東北部の黒竜江省ハルビンに設置した関東軍731部隊があります。その跡地にある「侵華日軍第731部隊罪証陳列館」が、この8月15日に新しい記念館をオープンしたのに伴い、私たち合唱団が招待を受け、全国23都道府県、約220名の団員は作曲家の池辺晋一郎氏を団長にして、混声合唱組曲「悪魔の飽食」を歌ってきました。
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731部隊の実態は、作家の森村誠一氏が書いたノンフィクション「悪魔の飽食」に詳しく紹介されているので読まれた方もおられるでしょう。これを題材にして、7つの混声合唱組曲にしたのが池辺晋一郎氏です。演奏会場では、池辺氏の友好の挨拶と私たちの合唱に対し、満席の観客から万雷の拍手とともに歓迎の言葉を戴きました。

私たちは演奏の合間に、6キロ四方の広大な731部隊遺跡群と陳列館を見学しました。そこではかつて「中国人・ロシア人・モンゴル人・朝鮮人(マルタと呼んだ)の生身の人体実験」「零下30度超の屋外に放置する凍傷実験」「馬や猿の血による代用輸血実験」「毒ガス実験」「破傷風・ペスト・チフス等の感染実験」等々想像を絶する残虐きわまりない非人道的なことが行われてきました。軍医石井四郎中将を司令官に、一流の軍医を集めた「研究所」と称して極秘裏に研究が進められたわけです。戦前・戦中のあの時代に、冷暖房設備を完備し、水洗便所を作り、衛生環境も万全なものにすると同時に、毒ガスの貯蔵・発生装置を備えるなど、想像を超えた環境が作られていました。

「悪魔の飽食」合唱の前半では、これらの悲惨な状況を歌っていきます。そして後半では深い反省とともに不戦を誓い、「私たちは信じよう、人間の英知と良心を、科学を悪魔に渡してはならない、人間の英知が破れぬため。私たちは、力を合わせよう、犯した罪を忘れぬため、高く語ろう、高く歌おう、未来のために」と結んでいきます。

過去の過ちは永遠に消えません。これを認め、謝罪し、二度と繰り返さないよう、そして近隣諸国との友好を深めていくことが大切ではないでしょうか。

東京フロイデ合唱団
岡田光好