今回は「春」というテーマで少しくつろいだ話をさせていただきたいと思います。
1年の始まりといえば、暦の上ではいうまでもなく、お正月に他なりません。お正月には全国各地でそれぞれの伝統的な行事が行われます。ほぼ共通しているのは、御餅を煮て食べる、いわゆるお雑煮ですが、その御餅にしても関東は四角い切り餅ですが、関西では手で丸めた丸形餅が一般的です。それはともかく、私たちが季節を呼ぶときには「春夏秋冬」の順になります。人間を含めて自然界の1年という循環を考えると、春に始まり冬で終わる、ということでしょう。その意味で、春というのは、自然界が冬の眠りからさめて次の新しい生命の躍動を開始する時期といえましょう。
我が家のささやかな庭の木々も、つい先日までは冬枯れそのものの状態でしたが、いま窓外をみると新緑いっぱいという感じです。私たちの感覚からすると、ほとんどあっという間の変化ですが、庭木に詳しいある友人の話によると、楓にしろ欅にしろ、冬枯れの状態から新緑に至るのは一挙にそうなるのではないそうです。まず、いずれか、一部の枝が芽を吹いて外部の気候状況をみる、つまり先遣隊の役割を果たし、そこから送られるシグナルに応じて他の枝つまり樹木の本体が動き始めるのだそうです。そういわれて、周辺の木々を観察してみますと、まさしくそのとおりでした。
それぞれの樹木にしても、自らの生命を守り、子孫をのこすための知恵がインプットされているのだな、と感じ入った次第です。
話題が変わって恐縮ですが、春と言えば多くの方が連想されるのは「桜」でしょう。さらに、桜と言えば「花見」となります。花見というのは、ただ桜を観るというだけでなく、桜の下で大小の宴を開いて皆が一様に楽しむという交流の場でもあります。これは、人々が互いの交流を深めると同時に、自然界のリズムと一体になるという意味合いがあったのではないでしょうか。東京高齢協でも、あちこちで花見の宴がもたれたことでしょう。
この春を新しい、次の第1歩として楽しく活動してゆきましょう。

(田中 学)