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多世代の福祉ニーズに応える ふくしの生協
2012-09-15

民主党の社会保障と税の一体改革プランについて

(理事長 田中 学) 

 ご承知のとおり、さる8月10日に消費増税法が、参議院を通過して成立しました。
つまり、現在5%である消費税を、2014年4月に8%、さらに15年10月以降は10%に引き上げるということが決まりました。
 もともと「社会保障と税の一体改革」ということは、民主党の重要政策としてかかげられていたものです。消費税そのものについてみれば、主要な先進経済国の中でみると、日本は最も低いところに位置しています。逆にいえば、福祉国家の代表事例のように言われるスウェーデンなどは、消費税率が最も高い国のひとつです。その他の税金を含めても国民の所得に対する税率は、非常に高くなっています。つまり、単純に消費税を含む総合税率の高低を比較するのではなく、それがどのように使用され、納税者である国民にどれだけ還元されているかを見ることが必要です。
 今回の消費税の引き上げについては、一体改革と言われていたように、本来はその全額を社会保障の分野に向けるということでした。ただ、そうであればまず社会保障の構図を提示して、これだけのことを行うには、これだけの財源が必要であり、そのためには消費税率を何%引き上げる必要があります。という順序で提案されれば、国民にとっても非常に分かりやすかったと思います。しかし順序が逆になり、まず消費税の引き上げが決定されました。その増税部分は、本来は社会保障費として使用されることになっていました。ところが、マスコミ報道などによりますと、来年度の予算においては景気対策としての公共事業などにも流用されるのではないか、と伝えられています。
 他方、社会保障の改革については、1年以内に「社会保障制度改革国民会議」を設置して、具体的なプランの作成にあたるものとされている。つまり、国民会議の答申を受けて、その後さらに国会での審議を経て、社会保障の制度改革が実現するという段取りになります。ところが、首相は「近いうち」に衆議院の解散と総選挙を行うという意志を表明しています。その結果次第では、現在とは違う政権が出現する可能性もあります。
 ただ、どのような政権になろうとも、今回の消費税率の引き上げは、社会保障の充実と一体のものであり、国民はそのような前提と理解のもとで消費税の引き上げを容認したのであり、増税のただ食いは許されないと云うことをお忘れなく。

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